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Spikuit

会話で育てるナレッジグラフ

前処理も、チャンキングパイプラインも、メタデータ設計も要らない。 ドキュメントを放り込んで、エージェントと話すだけ。


Spikuit(spike + circuit、読み: /spaɪ.kɪt/)は、ナレッジ管理で一番面倒な 取り込み・構造化・メンテナンスを、AIエージェントとの会話だけで回せる パーソナルナレッジシステムです。

従来のRAGはデータ整備で行き詰まります。チャンキング、タグ付け、 関連付け、鮮度管理 — どれも地味に手間がかかる。Spikuitは Conversational Curation(対話型キュレーション)でこの問題を解きます。 会話するだけでナレッジベースが育っていきます。

クイックスタート

1. インストール

pip install spikuit

2. Brainを作る

BrainはSpikuitのワークスペースです。.git/と同じような感覚で、 知識を管理したい場所で spkt init を実行します。

mkdir my-brain && cd my-brain
spkt init

対話ウィザードでエンベディングの設定を聞かれます。 まず試すだけなら「none」でOK — あとからいつでも変更できます。

3. 知識を入れてみる

# コンセプトを追加
spkt neuron add "# Rustの所有権\n\n値には所有者がひとりだけ。スコープを抜けると値は破棄される。" \
  -t concept -d rust

# URLからまとめて取り込み
spkt source ingest "https://doc.rust-lang.org/book/ch04-01-what-is-ownership.html" -d rust

# 関連するNeuron同士をつなげる
spkt synapse add <id-1> <id-2> -t relates_to

4. Agent CLIのスキルをセットアップ(おすすめ)

チュータリング、ナレッジキュレーション、Q&Aなどの対話型スキルは、 Claude Code、 Cursor、CodexといったAgent CLI の上で動きます。 使うには、スキル定義をインストールしてください。

spkt skills install                    # デフォルトは .claude/skills/
spkt skills install -t .cursor/skills  # 他のAgentを使う場合

スキルファイル(SKILL.md)と、エージェント向けのコマンドリファレンス (SPIKUIT.md)がコピーされます。

5. 使い始める

Agent CLIから:

You: /spkt-ingest
     圏論を勉強中。FunctorとMonadの定義をBrainに入れて。

Agent: 2個のNeuronを追加、1本のSynapse(Monad --requires--> Functor)を作成。

You: /spkt-qabot
     FunctorとMonadの関係は?

Agent: MonadはFunctorの上に成り立つ構造で...
       ソース: n-abc123 (Functor), n-def456 (Monad)

You: /spkt-tutor

Tutor: まずFunctorから — Monadの前提になっています。
       [教える → クイズ → フィードバック → 弱い部分を再説明]

You: /spkt-curator

Curator: "math"ドメインが2つのコミュニティにまたがっています(代数 vs 解析)。
         サブドメインに分割しますか? [Y/n]

spkt コマンドを直接使うこともできます:

spkt retrieve "所有権 借用"                   # ナレッジグラフを検索
spkt neuron due                             # 復習が必要なNeuronは?
spkt neuron fire <id> -g fire               # 復習を記録
spkt diagnose                               # Brainの健全性チェック
spkt consolidate                            # グラフ構造を最適化
spkt visualize                              # インタラクティブなHTMLグラフ

全コマンドで --json が使えます。

3つのスキル + キュレーター

/spkt-ingest — 話して取り込む

記事でもメモでもURL でも、Brainに投げるだけ。エージェントが中身を分割して 関連を見つけ出し、グラフを組み立てます。

You: /spkt-ingest
     この論文をBrainにまとめて: https://arxiv.org/abs/1706.03762

Agent: 8個のNeuronを追加(Multi-Head Attention, Scaled Dot-Product, ...)。
       6本のSynapseを作成、引用元としてSourceを紐付け。

/spkt-qabot — 聞いて引き出す

Brainに自然言語で質問すると、ソース付きで答えが返ってきます。 使い続けるほど検索の質が上がります — 的外れな結果は自動でペナルティ、 役に立った結果はブーストされます。

You: /spkt-qabot
     Multi-Head Attentionとシングルヘッドの違いは?

Agent: Multi-Head Attentionは複数のAttention関数を並列実行し...
       ソース:
       - [Attention Is All You Need](https://arxiv.org/abs/1706.03762)

/spkt-tutor — 任せて学ぶ

ナレッジグラフの上に乗ったAIチューター。前提知識を把握して、 難易度を自動調整し、間違えたら「正解/不正解」で終わらせず ちゃんとフィードバックを返します。

You: /spkt-tutor

Tutor: まずFunctorから始めましょう — 他の2つの前提になっています。
       [教える → クイズ → フィードバック → 弱い部分を再説明]

/spkt-curator — 会話でメンテナンス

ドメインとコミュニティのズレを分析して、ラベルの修正、 孤立Neuronの接続、弱いSynapseの整理を会話ベースで進めます。

You: /spkt-curator

Curator: "math"ドメインが代数と解析で2つに割れています。
         "math-algebra"と"math-analysis"に分けますか?

仕組み

  1. 理解度に応じたスケジューリング — Neuronごとに復習タイミングを最適化 (FSRS
  2. 活性化の伝播 — ひとつ復習すると、つながっている知識の復習時期も近づく。 よく一緒に使う接続ほど強くなる。
  3. 検索の自動改善 — 関連度 × 記憶の強さ × グラフ中心性でランキング。 フィードバックで精度が上がり続ける。

ドキュメント

ライセンス

Apache-2.0